真昼なのに昏い部屋    江國 香織

みなさん、こんにちは。今日は夜勤のじゅぼんです。
昨日からよく寝ています。今日も結局「食っちゃ寝」してました。
今でも眠いんです(笑)室温が30℃なのですが、よく眠れるものです。
今日はそんな暑い部屋で、時々冷房を効かせ、扇風機で風を送りながら読んだ本をご紹介♪

真昼なのに昏い部屋

江國 香織 / 講談社


この本は、2010.3.24に発売されました。
「真昼なのに昏い(くらい)部屋」と読みます。

美弥子さんと言う専業主婦が大学講師のジョーンズさんと出会い、時を過ごすお話です。
「不倫」と言う言葉で片付けたくないくらいな、お話です。

静かに同じ時を過ごし、話し、分かち合った先には、多くを語らなくとも分かる間柄となり、
それは同類項のような同じ性質を持ち合わせた人同士が繋がっただけに過ぎなかったのでしょう。

しかし人と言うものは俗物で欲望の塊。
自分だけのモノになって欲しいと願っていた頃、感じていた相手への感じ方が、
実際自分の手の届くモノになってしまうと感じられなくなり、それが寂しいと思ってしまう。

美弥子さんとジョーンズさんは週に2~3回会っていました。
会って「フィールドワーク」と言う名の「散歩」に出かけ、2時間程度の会話を楽しみました。
更に美弥子さんは家事を完璧に近い程の量をこなし、浩さんと言う旦那さんを待っています。
浩さんには1日の出来事を話していました。勿論ジョーンズさんとの事も。

しかし夫婦共通の友人に「密告」と言う形で、浩さんは膨大な尾ひれをつけた話を聞き、
美弥子さんを責め立てます。美弥子さんもそれに似合う態度を取り、ジョーンズさんの元へ。
手を指を絡めあって繋ぎ、フィールドワークに行っていた事は浩さんには言っていません。
だけど自分自身やジョーンズさんとの事を侮辱されたことを許せませんでした。
夜遅くにジョーンズさんを訪ね、美弥子さん達は本当の「不倫関係」になりました。

「外の世界に出てしまったのね」
「罪悪感とは自意識の中にあるものです」

美弥子さんとジョーンズさんは互いを必要として毎日を生きていました。
互いの身体を知り合いにさせただけなのです。

毎日。ありふれた毎日が日々過ぎていきます。
そこにもしかしてそんな出会いが浮遊しているのかもしれません。
自分が気づかないだけ、気づかないフリをしているだけで、
その辺に転がっているものなのかもしれません。

「外の世界に出た」二人ではありますが、そんな二人をどこかで応援したくなるような、
遠くで見守っていたくなるような、微笑ましくなったお話でした。
宜しかったらどうぞ。ではまた。
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by jyubon | 2010-07-17 15:15 | ほん