乳と卵   川上未映子

みなさん、こんばんは。今日は夜勤明けでした、じゅぼんです。
土曜日に、久しぶりに図書館に行ってきました。借りた本を読んだので紹介します。

乳と卵
川上 未映子 / / 文藝春秋





この本は2008年、第138回芥川賞を受賞した作品です。
今回は、本の内容を自分なりにまとめてみました。
そして最後に感想を述べる感じにしようかと思います。
なので、お時間がある方はじっくり読んで下さいね。




この物語の主な登場人物は、私とその姉とその姉の娘の3人から成る。
私とは、「夏ちゃん」と呼ばれる30代であろう未婚の女性。
私の姉は、「巻子」と言う名の、バツイチ子持ちの、今年で四十路になるホステス。
姉の娘は、「緑子」と言う名前で、半年位言葉を発せず、筆談で生活をしている、13歳の女の子。

普段、大阪で生活をしている巻子と緑子。大阪から上京して東京で暮らす「夏ちゃん」。
そんな中、巻子の豊胸手術のため、巻子と緑子は上京。「夏ちゃん」の家で数日過ごす。

姉:巻子は、兎にも角にも自らの胸に対し、果てのないコンプレックスを抱いている。
ほんの少しだけふくらみをみせる胸、母乳で育てたためか黒ずんでしまった乳輪。
更に、昔と比べ異様に突起した乳首から別れたいが故に、豊胸手術を臨んでいる。

物語は、巻子のコンプレックスだけでなく、緑子の思春期特有でかつ、
切なさも含まれた悩みを帯びた日記が、所々散りばめられている。
散りばめられているというより、物語の方向を変え、軌道修正をしてくれる場面で日記が登場する。
自分の中で湧き上がる感情、止められない心情、母への思いが、
平仮名交じりの大阪弁で羅列している。

物語の中で、あるコトがきっかけで緑子が言葉を発する。彼女なりの力強さで。
嫌悪していたかに思われた母親に対し、本当はただただ心配していただけと言う本音が露呈する。

母は胸へ、娘は生理、卵子に対し、かなり固執しており、それが同時にコンプレックスとなっている。
二人足して割れば固執もしていないだろう。

母と娘の関係のバランスを保った存在が主人公である「夏ちゃん」。
彼女の存在が、母娘の溝を埋める起爆剤になったように感じられる。
まさに、血の繋がりが成せる技。

この物語を読んで、「女」と言う存在の核を見せられたように思う。
会話にあった「大阪弁」が特異なテーマを優しく包み込んだようにも感じた、そんな物語だった。
[PR]
by jyubon | 2008-09-15 18:43 | ほん | Comments(0)