告白   湊かなえ

みなさん、こんにちは。今日は夜勤明けでした、じゅぼんです。
夜勤→明け→夜勤→明けの今日です。明日は午後から休みですが、仕事に行ってきます。

さて先日の夜勤明け、つまり1/3に久々にTSUTAYAに行って、気になっていた本を買いました。
その本を今日はご紹介します。

告白

湊 かなえ / 双葉社



この本を買って読もうと思った経緯は、読売新聞に掲載されてた広告部分を見たからです。
「裁判員制度が始まる前に読むべき。あなたはこれの本読んで人を裁けますか?」
みたいな文章が書かれており、更に「新人作家、衝撃のデビュー」とありました。

そこまで書けるには、絶対的に理由があると思いました。確信たるものがあるに違いない。
そして思い切って手に取りました。しかし中々読む気になれませんでしたが、いざ開いてみると…
何と、一気読みです。



 
1/4~5の夜勤中に一気読み。
いつもは何とも感じない物音にひどく敏感になる。

読破した感想を一言で言い表すと『衝撃』だろうか…。
普段のブログでの私の表現っぽくすると「凄い!凄すぎる!!」

第一章 聖職者
第二章 殉職者
第三章 慈愛者
第四章 求道者
第五章 信奉者
第六章 伝道者

この物語は上記の六章から成り立つ「告白」と言う一冊の物語。
各一章ごと、ある人物について描かれている。
そして各章で刻々と「告白」を各々がしていき、物語は綴られていく。

私は「第一章 聖職者」の時点で、何度も何度も前ページを確認する作業を行っていた。
終業式のHRが、ここで女教師(M)が行った言動が、後にこんな事件を起こす要因になるとは?

様々な人々の、それぞれの胸の内、葛藤、全てが引き起こした「きっかけ」なのかもしれない。
でもやはり本当は本人の意思次第でどうにでもなるように思う。

私の所々の感想はさておき、早速話のあらすじをご紹介します。
ある中学の女教師(M)が終業式のHRでこんな話をします。

(自分の)愛娘4歳が中学校内のプールで水死をした事から、この物語は始まります。
 単なる事故、監督不行き届きで事故死と断定さてました。
しかしこれは事故ではなく、事件だった。Mは調べていきました。
そしたら犯人が自分の担任しているクラスの生徒だと言うことが分かりました。
ここで終業式のHRです。彼女は今日で教員を辞めると言いました。娘が死んだから。
それもあります。でもこの中に娘を殺した犯人がいるからです。と彼女は言い切りました。

直接犯人を名指しでは言わず、少年法で守られていること、
警察が事故としたものを事件だと警察に言わないこと等、彼女は淡々と語っていきます。
そして彼女は結局生徒AとBに直接裁く方法を思いついたのです。
生徒AとBの牛乳にHIV感染者の血液を注入したと。

ここから物語は各章で各登場人物目線でこの事件の事を「告白」していきます。
最終的に少年Bは引きこもりになり、自分の最愛の母親を殺して、精神異常になります。
この事件を起こしたのは夢の中の世界。そう思ってしまっています。

少年Aは、自分をDVして離婚して出て行った、大好きだった母親へアピールする目的だけで、
様々な才能を駆使し、最終的には担任の娘の殺害の要因を作ってしまった。
でもそれで警察に行きたかった。でも担任は警察には言わないと言う。
悶々とする彼。イジメに遭うが、相手にもしていなかった。

そこで同じクラスメイトの少女Aが登場。彼女は委員長。
引きこもりになっていた少年Bの幼馴染。更に彼女の初恋の相手は少年Bであった。
毎週新しい担任と少年B宅に授業のノートのコピーを私に行くのが日課だった。
しかし少年Bは母親を殺してしまう。そして警察に色々質問された彼女はこう答えた。
「(新しい)担任の自己顕示欲さえなければ、このような事態は回避できたと思います」と。

彼女は直接手を下して学校を去っていった女教師Mに手紙を託す形で
Mがいなくなった後の4ヶ月のクラスの模様を刻々と綴っている。
少年Aは毎日学校に来てイジメに遭っていること。
その少年Aに牛乳パックを投げつけないと仲間とみなして、あなたにも同じ事をすると言われ、
牛乳パックを投げつけたこと。でも「ごめん」と思わず謝った声が聞こえてしまい、
無理やり少年Aとキスをさせられ、それを写メで撮られたこと。
これをきっかけに少年Aと少女Aは夜中に会うようになる。そして復讐を始めた。
そして、復讐をキッカケに誰も彼や彼女にイジメをするものはいなくなった。

最後に少年Aだ。
自分の母親に認めて欲しい、その思いだけで、自分の才能の使い道を完全に誤った。
少女Aに「マザコン」と言われ、カッとなり彼女を絞殺。冷蔵庫に1週間隠し通す。
その間、少女Aが集めていた様々な薬品を使い、爆弾装置を作成。
遺書を書き、彼は爆弾のスイッチを握り、ボタンを押した。しかし何も起こらない。
彼の予定では、自分もろとも吹っ飛ぶ計画だったからだ。

そこで元担任Mから電話がかかってくる。「ママじゃなくてごめんなさい。」から彼女の話は始まる。
彼女は少年Aの性格、どうすれば良かったのか、淡々と話す。
「あなたのママに会うのは簡単だった。あなたのラブレター(母親の思いの詰まった手紙)を渡し、
あなたがしたこと(娘を殺す要因を作ったこと)等を話したこと。
え?ママの反応が気になる?もう時間がありません。
私はあなたがボタンを押さないで欲しかった。私は爆弾装置を解除して、別の場所に設置しました。
その場所は、(少年Aの母親のいる)K大学第三教室。ね?ここから更生しましょう」

これでこの物語は終わりです。最後の最後に「えぇ?」と本当に驚きました。
夜勤中で逆に良かったです。寝る前に読む本ではありません。

この本を読んで「人を裁く」と言う事は容易ではない。人を殺したから一概に悪いと括れない。
自分が裁判員に選ばれたら、このような事件に遭遇したら、どうしたものか?
もの凄く考えさせられた本でした。でも短時間に一気に読めます。
長時間通勤される方は、多分簡単に読める本だと思います。良かったらいかがですか?
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by jyubon | 2009-01-05 18:19 | ほん