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桐島、部活やめるってよ   朝井リョウ

みなさん、こんばんは。今日は遅番のじゅぼんです。
今日はan・anを買いに行かねば♪生田斗真クンの裸を拝みたいと思います。
今日は、昨日夕方90分程度でミスドで読みきった本をご紹介♪

桐島、部活やめるってよ

朝井 リョウ / 集英社


この本は、2010.2.10に発売されました。第22回小説すばる新人賞受賞作です。

この小説の新聞の広告欄を何度も目にしました。
作者と同じ岐阜県出身の作家:中村航さんのコメントも寄せられていたり…。
同郷の方の作品で、しかも岐阜弁が随所に散りばめられてるのは、
プチ帰省のような感覚になり、嬉しくもあり、懐かしい気持ちになりました。

17歳の高校生。高校が舞台。タイトルに出ている桐島クンは、バレー部のキャプテン。
その彼が突然バレー部を辞めた所から、物語は始まります。

オムニバス小説で、登場人物が1章ごとのタイトルになっております。以下の通り。

菊池宏樹
小泉風助
沢島亜矢
前田涼也
宮部実果
菊池宏樹

上記を見て分かるように、「桐島クン」のタイトルは出てきません。
それが鍵であり、あとは読者の想像の中で、彼のその後を思い浮かべると言う世界が待っています。
待ってるかどうかは、読者の読み方なんでしょうけどね。

作中、aikoだったり、RADWIMPSだったり、チャットモンチーだったりの曲が出てきます。
厳密に言えば歌詞ですね。
讀賣新聞で小泉今日子さんが、この本について書かれてて、その中で
「ラッドウィンプスのCDなら私も持っている」と自慢げに思ったり、若者に対抗心を燃やしたり…
とありますが、私も同じように思いました。
「チャットのこの歌はカラオケで歌いますけど?ラット聴く三十路ですけど、何か?」とか(笑)

特に、チャットモンチーの曲(歌詞)は高校生の等身大の胸の内を歌っているので、
作中に出てくる女子高生達のハートを鷲づかみしてるのは納得がいきました。
aikoも恋する女子なら共感できますしね。

色々な思いを抱えて、みんな高校に通っています。
その中に17歳だった自分もいる感覚になります。自分はどんなグループに属してたか。
他の子に対して、どんな気持ちで接していたか。毎日一所懸命だったのだろうか?とか。

彼が通う高校の校長が「君達は真っ白なキャンパスだ」と朝礼で言いますが、本当にそう思う。
でも当の本人達はそう思わない。矛盾を感じている。
同じ言葉でも、受けとる人が違えば全く違って感じ取れる訳でして…。
また精神年齢次第でも、もちろん違ってきますが。

中でも菊池クンと小泉クンは、等身大の自分に対し嫌悪感を持ったり、矛盾を感じたり、
まっすぐに自分と向き合ってる印象を受けました。
宮部さんは、そんな過去と今(現在)を抱えてるように見えなかった(分からなかった)し、
人って、人に言えない闇を抱えて生きてる動物なのかも?って思えました。


この物語は1冊で終わっていますが、私としては続編も読みたいです。
オムニバスで、名前は出てきたけど、章のタイトルになっていない子の気持ちも知りたい!
って思えました。是非、続編を書けるのであれば、書いて下さい!朝井クン。

私は愛知県出身ですが、青春時代は岐阜県で過ごしておりますので、岐阜出身みたいなもんです。
地味で場所もよく分からない県が岐阜県なんだと思います。
でもその岐阜から、こんな素敵な小説家が誕生したことに感動♪これからの活躍も期待してます!
ではまた。
by jyubon | 2010-04-14 00:00 | ほん