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幻夜   東野圭吾

みなさん、こんばんは。今日は夜勤のじゅぼんです。
今日は、木曜日~金曜日にかけて読み終えた本をご紹介します。

幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))

東野 圭吾 / 集英社


この本は、2004.1.26に発売されております。
文庫本は、2007.3.20に発売されております。

「白夜行」の続編でもあります。
でも途中まで続編だとは思えませんでした。

物語は1995年阪神・淡路大震災が起こった前日、つまり1995.1.16から始まります。
この時点で「白夜行」の時代背景、いつの時代で終わったなどと忘れていました。
物語に思い切り入り込んでいたんですね。

東日本大震災と違って直下型だった阪神大震災は、行方不明者もごくわずかの人数でした。
それも今になって「そうだったったんだ」と思い知りました。
私が知っているだけでも利用者の家族が行方不明な方が何人もいますから、
その時点で、全く質の違う地震被害だったと理解できました。

その震災を機に、それをバネにして自分の野心のため、利用できる男をみつけ
その男を散々利用し、自分は「白夜」に羽ばたき、「幻夜」を見届けた彼女。
一言で言ってしまえばそんな話。

「白夜行」より「幻夜」が面白かったのは確か。
主人公の彼女からしたら、彼女の真実を追い求めている人間が「白夜行」では1人だったのが
「幻夜」では2人になったから。それも途中から。

あの終わり方で、「その後の彼女」を知りたくないはずがない。
読者はきっと「白夜行」「幻夜」の主人公の彼女のその後を知りたいはずです。
私は知りたい。彼女の本当の本音を知りたい。そして彼女の目指すべき未来も。

自分の手は殺人には決して染めない。
彼女の凄すぎる能力・才能の行方を知りたくて仕方がない。

この2つの物語を読んで、旦那さんにどんな話か、解説しようと試みた。
でもダメだった。「読んで」と言いたくなってしまう。
トリックだらけで、読んだものでしか味わえない感覚が解説だけでは伝わらないから。

綿密で隙がない。念には念を。そして冴え渡る閃き、女の勘の鋭さ。
洞察力・観察力が長けている。そんな主人公がどんな人生を送って終えるのか。
彼女の終焉を読者として見届けたい、と純粋に思ってしまった。

昔負った心と体の傷が、彼女の強さを築き上げた。
そんな強い精神力があったら、どんなことでも正面から立ち向かっていけるだろうなと
思ったし、努力を努力と思わずに続けていける強い人だとも思った。

読み終わって1時間経過するが、興奮がおさまりそうにない。
明日は夜勤。日曜日は夜勤明けで職場の夏祭り。それを終えれば連休だ。頑張ろう、私。
ではまた。
by jyubon | 2011-08-13 00:00 | ほん