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猫鳴り 沼田まほかる

みなさん、こんばんは。今日は夜勤のじゅぼんです。
明日はとうとう帰省の夜です。岐阜に着くのは、14日の朝。
約1年ぶりの岐阜なので、どんな感じになるのか?楽しみです。
今日は以前に読み終えた本をご紹介します。

猫鳴り (双葉文庫)

沼田 まほかる / 双葉社


この本は、2010.9.16に発売しております。
ハードカバーは、2007.8月に発売しております。

物語の内容は以下の通り。(本の裏表紙より)

ようやく授かった子供を流産し、哀しみとともに暮らす中年夫婦の元に、一匹の子猫が現れた。
モンと名づけられた猫は、飼い主の夫婦や心に闇を抱えた少年に対して、
不思議な存在感で寄り添う。まるですべてを見透かしているかのように。
そして20年の歳月が過ぎ、モンは最後の日々を迎えていた…。
「死」を厳かに受け入れ、命の限り生きる姿に熱いものがこみあげる。


3章から構成されている内容。各章ごとに、時代が(時間が)経過している。
猫を拾って、どんな経緯で飼い猫となり、そして猫の周囲にいる人間の心の移り変わりを
同時に語れている。

動物をペットとして飼った経験がない私は、よく分からない分野の話ではありますが、
人間の闇を上手く表現されている作品だと思いました。

ある意味素直。でも読者によっては「意地悪」にも感じるかもしれない。
人間らしい人間が登場人物として描かれているように思う。

最近、急激な温度差(寒暖差)で、職場の利用者の容態も悪くなっている人がチラホラ。
「看取り」も行っているので、気を抜けないのが日常だが、それ以上に気を遣う。
「人の死」と背中合わせの職場で働いているので、「死」を目の当たりにする機会は多い。
だけど、「死」を厳かに受け入れれるものだろうか?

この小説は、薄めの小説ではありましたが、色々考えさせられる小説でもありました。
ますます「まほかるワールド」から抜け出せそうにありません(笑)ではまた。
by jyubon | 2011-10-12 00:00 | ほん