2011年 10月 12日
猫鳴り 沼田まほかる
明日はとうとう帰省の夜です。岐阜に着くのは、14日の朝。
約1年ぶりの岐阜なので、どんな感じになるのか?楽しみです。
今日は以前に読み終えた本をご紹介します。
この本は、2010.9.16に発売しております。
ハードカバーは、2007.8月に発売しております。
物語の内容は以下の通り。(本の裏表紙より)
ようやく授かった子供を流産し、哀しみとともに暮らす中年夫婦の元に、一匹の子猫が現れた。
モンと名づけられた猫は、飼い主の夫婦や心に闇を抱えた少年に対して、
不思議な存在感で寄り添う。まるですべてを見透かしているかのように。
そして20年の歳月が過ぎ、モンは最後の日々を迎えていた…。
「死」を厳かに受け入れ、命の限り生きる姿に熱いものがこみあげる。
3章から構成されている内容。各章ごとに、時代が(時間が)経過している。
猫を拾って、どんな経緯で飼い猫となり、そして猫の周囲にいる人間の心の移り変わりを
同時に語れている。
動物をペットとして飼った経験がない私は、よく分からない分野の話ではありますが、
人間の闇を上手く表現されている作品だと思いました。
ある意味素直。でも読者によっては「意地悪」にも感じるかもしれない。
人間らしい人間が登場人物として描かれているように思う。
最近、急激な温度差(寒暖差)で、職場の利用者の容態も悪くなっている人がチラホラ。
「看取り」も行っているので、気を抜けないのが日常だが、それ以上に気を遣う。
「人の死」と背中合わせの職場で働いているので、「死」を目の当たりにする機会は多い。
だけど、「死」を厳かに受け入れれるものだろうか?
この小説は、薄めの小説ではありましたが、色々考えさせられる小説でもありました。
ますます「まほかるワールド」から抜け出せそうにありません(笑)ではまた。
by jyubon
| 2011-10-12 00:00
| ほん